ワイナリー訪問
秋といえば、ブドウの収穫、ワインの仕込みの季節です。
今回は岩手県沿岸南部のワイナリーを訪問して、ワインの醸造中に発生した澱(おり)の様子を視察させて頂きました。
澱とは、発酵時にタンクの底にたまる沈殿物のことで、ワインの濁りや雑味のもとなってしまうため、取り除きます。
これを澱引きといいます。
今回は、この澱引き後のすぐの澱を見させて頂きました。この澱は、ワインの製造時の残渣として現在、廃棄されています。
しかし、このワイン残渣の中には、酒石酸が多く含まれており、揮発性有機化合物(VOC)による土壌汚染を浄化する際の
促進剤として有効利用することができます。当社では、岩手大学と共同研究で、
ワイン残渣を利用した土壌汚染浄化技術の開発を行っています。
ワイナリーごとに、用いるブドウの品種や澱の処理方法が異なっているため、そこから発生するワイン残渣も、
その物性や化学的組成が異なります。
現在、岩手県内のワイナリーの様々な澱を見させて頂き、環境浄化に用いるための条件検討を行っています。
見せていただいた、白ワインの澱